聞き書きという活動を、今回は特に学生さんに知ってもらい、夏休み中に体験して欲しいと願って、学生のためのボランティア講座と謳いましたが、一般の方も多数参加して下さいました。
6月22日に朝日新聞東京版に【喜び悲しみ一冊に お年寄りから人生聞き書き】というタイトルで、聞き書きボランティア2名へのインタビュー記事が掲載された反響は大きく、電話・FAXでの問い合わせが殺到、急遽7月8日にも同じ講座を追加開催することになりました。23日が70名、8日は51名の参加がありました。
講師はいずれも、作家で日本聞き書き学会講師の小田豊二先生。演芸にも造詣深く、滑りだしのつかみもバッチリ。
初対面の語り手さんと向き合い、聞くことで学びながら共感する。本を作り上げるまでに展開する聞き書きの感動を、これまでに出版された著書も引用されながら語って下さいました。中でも〔悠玄亭玉介〕や〔三木のり平(聞きに通い詰めること何と3年間!)〕の逸話には爆笑も。
かつては家の中で誰よりも早く起き、水汲み、カマドで飯炊きに始まる主婦の一日。掃除はホウキとハタキ、割烹着に姉さんかぶり。そうそう。「姉さんかぶり」って知ってる?と、運悪く(?)講師の目の前に座ってしまったお二人に、姉さんかぶりの実演をお願い。(写真参照)見守る皆さんも「こうじゃなかった?」と記憶の糸を手繰り寄せ…。「聞く」ことで忘れていた記憶がよみがえり、語り手が生き生きしてくる。まるで水面深く沈んでいた記憶が浮かんで島となり、その島が幾つも浮かび、やがて地続きとなり大陸となる、小田先生言うところの「記憶の島」が浮かび上がるのを体感した時間でした。
また、最も身近な家族に目を向け、耳を傾ける姿勢が何よりの敬老なのではないか?との話には、沢山の方が頷かれていました。
後半では、いざ実践!に臨むための聞き方・テープの起し方・本の作り方を具体的に教えて頂きました。
回答頂いたアンケートから、お年寄りの写真エピソード展を企画中の学生さんや、看護学生さん、ヘルパーやケアマネジャー職の方々もいらして下さったことが窺えました。「聞く」ことの奥深さを知り、日常生活でも仕事の上でも大いに参考になった、との感想が多く寄せられています。「聞き書きをやってみたいと思いましたか?」との問いにも40名近い方が「やってみたい!」と心強い回答を頂きました。
小田先生の話術に魅了され、「聞き書き」への関心を一段と深められたことでしょう。 《聞き書きを広めよう》の先生の情熱は、しっかり受け止められ、やる気を喚起されたように見受けられた講座でした。
その証拠に、現在開催中の第五回「聞き書きボランティア養成講座」は、24名もの方が受講して下さり、熱気溢れる講座になっています。
これからも、この活動を多くの方に知って頂けるよう、講座を企画して参ります。皆さまどうぞご参加ください。
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